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裁判員制度の確率

2009年から裁判員制度が始まります。

 

裁判員制度は、刑事事件について事件ごとに、国民から選ばれた裁判員が、裁判所の審理に参加するものです。

 

従来の裁判には被害者の感情が無視されているなどの批判があり、国民が司法に参加することによって、一般市民の日常感覚や常識といったものを裁判に反映させるのが目的です。

 

裁判員は、くじで選ばれた裁判員候補者の名簿の中から、裁判に参加できない人を除き、最終的には6名の裁判員が決定します。

 

そこで、裁判員にあたる確率ですが、各都道府県で差があり、確率が最も高いのは大阪地裁の211人に1人で、最も確率が低いのは、秋田地裁の786人に1人だそうです。

 

裁判員にあたる確率は、裁判員制度対象裁判の件数と裁判所管内の有権者数で違ってきますから、犯罪が多いと思われる都心部と少ないであろう地方とで差はあるでしょう。

 

10年後20年後になれば、この確率はもっと低いものに変わってくるでしょうが、初回で裁判員に選ばれる確率はけして高いものではないと思います。

裁判員制度に賛成?反対?

裁判員制度に賛成な人、反対な人と賛否両論あります。

 

裁判員制度が適用される事件は、殺人罪、傷害致死罪、強盗致死傷罪、現住建造物等放火罪、身代金目的誘拐罪など、重大な犯罪についてです。

 

裁判員制度に反対な人の意見には、国民に司法への参加が強制される点、国民感情が加わると刑が厳罰化されるおそれがある点などがあげられています。

 

賛成についての多くの意見は、裁判に国民の量刑感覚が反映される点です。

 

私は、裁判員制度に賛成です。量刑がどれぐらいになるかなどの結果については、実際に裁判員制度が始まってみないことにはわかりませんが、国民参加は良いことだと思います。
少し心配な点としては、厳罰化とともに刑が長期化して、ただでさえ満員な刑務所はだいじょうぶかといった点です。

 

しかし、殺人事件に遭遇するような事態が、一般市民にどれぐらいの確率で起こるのかといったことを考えると、審理する内容は、もう少し国民の生活に近いものであったほうがよいのではないでしょうか?

裁判員制度の日当

裁判員制度で出頭すると、日当、旅費や宿泊料が支給されます。

 

日当は、出頭日だけでなく、参加に必要な日数に応じて支給され、裁判員及び補充裁判員については1日当たり1万円以内、裁判員選任手続の期日に出頭した裁判員候補者については1日当たり8000円以内で、裁判所が定めるものとされています。

 

旅費は、鉄道運賃、船舶運賃、航空運賃で、それぞれ裁判員の参加する刑事裁判に関する規則に定められた計算方法により算定され、宿泊料は、出頭に必要な宿泊日に応じて支給、1夜当たり8,700円ないし7,800円と定められています。

 

裁判員制度は企業でもだいぶ受け入れられており、出頭日が有給扱いになるような検討もされています。

 

また、育児中でも裁判員を受けられるように、地方自治体では子供を預ける保育所の準備づくりが整えられているようです。

 

ただし、呼び出されたにもかかわらず、正当な理由なく出頭しない者は、10万円以下の過料、質問票に虚偽の事項を書いた場合には、50万円以下の罰金に処せられるか、または30万円以下の過料が課されるなど、罰則があるのが国民感情を逆なでしそうですね。